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2023年版!日本はペット後進国で犬猫の殺処分は世界一?

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YouTubeのペット(犬猫)動画や、ペット関連のニュースなどのコメント欄で、こんな発言をよく目にしませんか?

「日本は犬猫の殺処分世界一。」
「ペット後進国だー!」

たくぞう
たくぞう
筆者がはじめて関心を持ったのが、15年以上前に見た”年間39万匹の犬猫が殺処分されている”というワイドショーで、日本って酷いなと思いました。
捕まった犬

そこからたまに気になって調べたりしているのですが、実はかなりのペースで減少してきています。

現在の最新情報は2022年のもので、1万4,457匹
※犬2,739匹、猫11,718匹

39万匹 → 1.4万匹

つまり約15年で28分の1に減少しているわけで、動物愛護法も少しずついい方向に向かっている。

それなのに、なぜか日本を悪く言う人はどんどん増えてきているように思います。

たくぞう
たくぞう
関心を持つ人が増えたからだとは思いますが、海外がよくて日本はダメと決めつけていませんか?

 

ペット系YouTuberやペットサイトは嘘ばかり発信してるので注意!

・海外(欧米)には、ペットショップがない
・ブリーダーから厳しい審査のもと迎えるのが当たり前
・犬を飼ったら必ずスクールに通わせる etc..

全然そんなことないですからね。

たくぞう
たくぞう
動物のことを仕事をしてるのに、よく調べもせずに発信してる人が多すぎます。

日本は犬猫の殺処分世界一なのか?

そしてペット後進国なのか?

気になったので調べてみたら、いろんなことが見えてきましたよ。

この記事の情報について
偉そうに言っていますが、この記事の情報も完ぺきではありません。なぜなら、まともな情報を公開している国はほとんどないからです。動物愛護団体や統計サイトの資料、ニュース、個人の体験談などから、できるだけ信頼できるもの、できるだけ最近のものを集めてはいますが、最終的にはご自身で調べて判断されることをおすすめします。

PS,この記事をデタラメばかりだとSNSで発信してくれてる有名サイト△の方がいらっしゃいますが、あなたの過去の古ーい情報ばかりを根拠にした記事もたいがいお粗末ですよ。(笑)

日本における犬猫の殺処分は世界一?


※環境省資料

結論から言いますが、日本は殺処分世界一ではありません。

そもそも日本ほど正確な数字を公表している国はないのです

ペット 殺処分 世界 ランキング」などと検索しても、出てくるわけがありません。

ライター

外国の正確な殺処分情報はない、または古い情報

それなのに、日本は世界一殺処分が多いなどという人がいるのは、そもそもおかしな話なのです。

日本の殺処分数


※参照:環境省

最初に触れましたが、最新情報での日本の殺処分数は、前年の2万3,764匹から約60%に減少して1万4,457匹です。

犬が2,739匹、猫が11,718匹

ちなみに猫が多いのは、野良犬よりも圧倒的に野良猫の方が多く、繁殖力も高いことが原因だと思われます。

野良猫
飼い猫と野良猫の判断が出来ない為、保健所の判断で捕獲するのが難しいので、どうしても増え続けてしまうわけです。

 

飼育頭数自体は減っているが・・

全体の飼育頭数自体はここ10年減少傾向にありましたが、新規でペットを飼う人の数は増加しており、コロナ禍でさらに増えていると思われます。

コロナ

コロナ禍で飼う人と捨てる人が増えたことは、日本だけでなく世界中で問題視されているようですね。

余談ですが、ペットからコロナに感染すると言って、ペットを捨てる人が増えた国もあったようです。

日本はペット後進国なのか?

海外より遅れているとよく揶揄されるのは、ペットショップで店頭展示される犬猫の数が多すぎる、または狭い空間に一日中閉じ込めて可哀そう、という問題があります。

ペットショップ

たしかに、ヨーロッパはペットショップはあっても店頭展示は少ないし、ペットが住む環境も欧米のほうがいいのかも知れません。

ただそれは欧米のいいところだけを見た結果であって、悪いところも見て比較している人がどれだけいるのかという話です。

例えば、展示販売は少ない欧米では、ネット販売ができるので、商品のごとく、自宅まで配達してもらうことが出来て、その裏で多くのペット(特に子犬)に悲劇が起きていることなど、動物愛護系の人は一切触れようとしませんし、ネット販売を禁止してるのは日本だけだという点にも触れません。

ちなみに、よく「ペットショップで店頭販売してるのは日本だけだ!」という人もいますが、筆者がYouTubeで見つけただけでも、犬猫を展示販売してる国は40カ国以上ありました。

 

また「日本は法律が甘すぎる!」とか「動物をモノとしか見てない!」という人も多いですが、そういう人に限って、動物愛護法の中身はおろか、ここ数年で2回も改正されたことや、殺処分数を激減させ譲渡率を上げ続けていることすら知らなかったりするのも事実です。

・動物愛護法の改正
・2012年
・2019年
・殺処分数の激減&譲渡率UP(民間やボランティアの活躍)
・殺処分ゼロを掲げる自治体の増加
・動物愛護政策を掲げる政党の増加

繁殖業者への規制や、虐待の厳罰化、8週齢規制、2022年の6月からは、繁殖犬猫の年齢や繁殖回数制限、販売業者にマイクロチップの義務化も施行されます。

 

もちろん日本よりもペット先進国という名にふさわしい国は、たくさんあると思いますが、国によって環境がまったく違います。

人口が多く国土が狭く、飼育率がそこまで高いわけでもない中で、日本は世界的に見てそこまでペット後進国でもないのでは?というのが私の感想です。

コーギー犬

そもそも欧米の一部の国だけと比べて「世界では-」というのも、おかしな話ですよね。

しかも動物愛護の人たちは、外国のいいところと、日本の悪いところを比較するんだから、日本に恨みでもあるのでしょうか。

ちなみに「WorldAtlas」という国際団体の出している「動物福祉に最適な国」のランキングでは、日本はアメリカより上位の23位となっています。

 

世界一!?アメリカの殺処分数は?

アメリカ

動物愛護先進国、ペット先進国といわれることも多いアメリカですが、実際のところはどうでしょうか?

実は殺処分数世界一と聞いて、アメリカをあげる人が多いです。

ネット上でも、アメリカの動物保護団体による(おそらく2012年度)300万匹とするデータや、ウィキペディアによる2013年度の殺処分数を270万頭とするデータを見つけることができました。

日本とは比較にならないアメリカの殺処分数

アメリカの殺処分が多いのはペットの数が圧倒的に多いというのも、大きな理由の一つです。

飼育者

飼育頭数が犬猫共に日本の約10倍

人口 犬の飼育数 猫の飼育数
日本 約1.26億人 849万匹 964万匹
アメリカ 約3.3億人 8970万匹 9420万匹

※参考:環境省の資料、日本2018年、アメリカ2016年

アメリカの人口(約3.3億人)が日本の約2.6倍なので、多くて当たり前かも知れませんが、人口比で比べても、日本の約4倍という数になります。

ただアメリカの殺処分も、その当時に比べるとかなり減ってきていて、2018年ごろから100万匹を切り、最新の情報だと思われる動物福祉団体Best Friends Animal Societyの発表によると、2021年の避難所での殺処分の数は、27.8万匹ということです。(※動物愛護団体ベストフレンズによる35.5万匹という情報もあり)

 

たしかにここ数年の減少率はすごいですが、それでもまだまだ1日に760匹が殺処分されているという状況です。

果たして、犬猫の殺処分世界一はアメリカなのでしょうか?

アメリカはペット先進国?

まず「アメリカはペットショップに犬猫は並んでいない。」という人がたまにいますが、それは大きな間違いです。

しかし2018年からカリフォルニア州を皮切りに、州や町単位で、繁殖業者から仕入れた犬猫(兎)の販売を禁止する動きが広がりつつあり、店頭展示販売をしない地域が増えてきているのも事実。

犬猫の販売規制に動きを見せてる州や町

・カリフォルニア州:2018年1月1日~
・メリーランド州:2020年~
・イリノイ州:2021年8月~
・インディアナ州-ダイア―町-ハイランド町:2021年条例を可決
・アリゾナ州
・ワシントン州
・メイン州
・ニューヨーク州:2024年12月~
※他にもあると思いますが、詳細な情報はないので参考までに

カリフォルニア州のロサンゼルスは、特に力を入れている街としても知られています。

動物保護施設自体の規模がすごくて、保護犬猫の譲渡率も上がってきているそうですよ。

これを民間でやるのはすごいと思います。

これだけ見て「アメリカはペット先進国だ―。」という人もいそうですが、そもそもこういった活動があるのも、飼育放棄する人や殺処分が多すぎるからだという問題にも目を向けないといけません。

カルフォルニア州は、いまだ国内で2番目に殺処分が多い州で、その数は日本の殺処分数を上回っているのです。
(※アメリカの動物愛護団体ベストフレンズによると、カリフォルニア州の殺処分数は最新情報で39,111匹)

長年続いているパピーミル(子犬工場)問題も終わったわけではなく、いまだにネットに動画が上がり続けているのです。

生体販売の規制に関しては、ネットでカンタンに購入できたり、隣の州などから購入したり、ブリーダーを従業員にするなどの抜け道があるとの情報もありますが、ここでは触れないでおきます。

 

「アメリカではブリーダーから迎えるのが当たり前!」

これもネットでよく目にする言葉ですが、米国人道協会によるとブリーダーから迎える人の割合は犬が19%、猫だと3%にしか過ぎないようで、シェルターからの引き取りがいちばん多いようです。

まあ、なんといっても飼育頭数がすごい国ですから、それだけでもすごい数ではあるわけですが。

ワンころ

ではペットショップから購入されている犬猫の数はどれぐらいなのか?

同じく米国人道協会が出していた資料なのですが、犬と猫をペットショップから購入する割合がこちら。

2016年 2018年 2020年
4% 4% 9%
2% 1% 12%

ペットショップでの生体販売は減っているはずなのに、なぜか増えてきてるのが気になりますよね?

しかも増加率がかなり高い。

コロナの影響もあるのかも知れませんが、生体販売に規制をかけたことによって、なんらかの歪みが生じてきているのかも知れませんね。

もしくは保護犬猫の販売禁止されていないので、その購入数が増えた可能性もあります。

 

1年でどれくらいの子犬が売られているのか?

時期は不明ですが(2014年以降であることは確か)子犬の販売数に書かれている記事がありました。

Approximately 2.04 million puppies born in a puppy mill are sold in the United States each year.
– Humane Society of the United States

パピーミルで生まれた約204万匹の子犬が米国で毎年販売されています。 –米国人道協会
※参照:ANIMAL MATTERS

アメリカのペットサイトの2021年5月の記事によると、パピーミルが全国に10000カ所といわれており、認可されたパピーミルで生まれる子犬だけで年間に約130万匹で、7000を超えるパピーミルは地下に潜って稼働しているということなので、204万匹を大きく上回る可能性も非常に高いといえます。

その過程で死亡する数を公表する義務はないため、相当数の子犬が病気やストレスなどで死亡していることを危惧する一節もありました。

 

あと個人的にちょっと気になるのは、YouTubeで警官が街中で犬を射殺する動画をいくつも見つけたことです。

こちらも時期は不明ですが、こんな記事を見つけました。

Police officers in the United States shoot and kill more than 10,000 dogs each year.
– United States Department of Justice

米国の警察官は、毎年10,000匹以上の犬を撃ち殺します。 –米国司法省
※参照:ANIMAL MATTERS

やはり数が多いだけあって、犬の咬傷事故なども多いので、こういった面も出てくるわけですよね。

知ってました?

アメリカでは月に約3.5人が犬によって殺されてるんですよ。

2020年:41人
2021年:40人
2022年:26人以上

これってペット先進国っていえるのかちょっと疑問・・

単純に他国のよく見える部分を見習うだけではなく、日本は日本の法律と文化に合わせて考えないといけないと感じました。

後のドイツの記事で書いたので、詳しいことは省きますが、アメリカでは老犬や病気の犬を看取らずに安楽死させる人も多いのです。

 

アメリカよりも殺処分が多そうな国は?中国?

中国

最初に言ったように、公的な殺処分数を公表しているのは日本ぐらいなので、実際のところ他の国の正確な数は分かりません。

そもそも発展途上国では、動物愛護センターなどの施設がなかったり、あっても規模が小さくて、野良を放置しておくしかできない国もあるわけです。

例えばエジプトですが、野良犬や野良猫の数は2200万匹にものぼり、殺処分が追いつかないことから、政府が2018年に食用として犬肉を輸出する許可を出したというニュースがありました。(その後の情報はなし)

エジプトのニュース

犬食と言えば中国が気になりますよね?

犬食文化を批難するわけではなく、食肉のための屠殺を殺処分と捉えるのはちょっと違うとは思いますが、やはり個人的には中国は外せないと思います。

ちなみにウィキペディアによると、2018年で食用のための犬の屠殺は年間1000万匹となっています。

最近は一部の地域で、食肉の取り扱いが禁止になったりもしていましたが、犬肉祭りなどは、世界中から非難されてたりもします。

では中国の犬猫のペットとしての飼育頭数はどれぐらいなのか?

世界の飼育頭数をあらわすデータは、いくつか見つけることができましたが、多少内容が異なるものの、ざっくりとは以下のような順位になります。

1位 アメリカ
2位 中国
3位 ブラジル

中国の飼育頭数は、犬:5085万匹、猫:4064万匹
※参考資料:中国のペット産業と中国人の愛玩動物の飼育実態と意識の変化

人口比ではそこまで多くはないのですが、やはり中国は人口世界一(14.4億人)の国なので、飼育数はけっこう多いんですよね。

そんな中国のペット市場は急拡大しています。

が、虐待や飼育放棄を防ぐための法整備はなく、まさに食肉のような流通が行われているということです。

他にも、購入するまで中身がわからない、いわゆるガチャでペットを箱に入れて宅配便で販売するニュースや、生きている子犬をクレーンゲームの景品にするニュースなどを見る限り、どれだけ扱いが酷いのかがよくわかります。

中国の殺処分数は公表されていませんが、犬食は別としても、こんな無秩序な状態ですから、相当な数の犬猫が処分されていることは容易に想像できてしまいますよね。

日本やアメリカは減少させていってますが、中国は増加している過程の中にいるのではないでしょうか。

中国の人には悪いですが、個人的には世界一ではないかと・・

 

殺処分ゼロは嘘!?ペット先進国と名高いドイツ

ドイツ

日本の殺処分に対して、ネットに溢れる「殺処分ゼロのドイツを見習え」という言葉、見たことありませんか?

ドイツをペット先進国と敬い、日本をペット後進国と蔑む風潮をつくったとされる画像がこちら

ドイツ殺処分ゼロ

これを動物愛護団体が広め、YouTuberまでもが「ドイツは殺処分ゼロのペット先進国です。」と堂々と発信しまっているので、もうどうにも止まらなくなったわけです。

動物愛護団体や動物関連のサイトがそういうのだから、信じる人がたくさんいて当たり前なのかも知れません。

ドイツへのコメント

では真実はどうなのか?

というと、ドイツには公的に殺処分を行う収容所もあるようですが、統計は公表していないようです。

では民間の保護施設ではどうかというと、殺処分ゼロではありません

筆者が見た動画では、ドイツの動物保護施設ティアハイムの職員さんが「ゼロではない」と言っていました。

ティアハイムとは、民間が主に寄付などで運営する動物保護施設のことで、国内に550以上、大小含めると1,000以上あると言われています。

その職員さんが言うには、もう助からない病気の場合や、凶暴で飼うことが困難な場合などは、殺処分することもあるということです。

その数については非公表なので何とも言えないですが、これって日本を含め、他の国と言ってることは似たようなものなんですよね。

 

安楽死だから日本の殺処分とは違う!」と意地でも日本を貶めようとする人もいますが、その話はちょっとややこしいのでここでは置いておきます。

ちょっとだけ言うと、動物目線では、どうやって殺されても同じだということです。

ただティアハイムでは、特に問題がない犬や猫に関しては殺処分しないというのは本当のようなので、その点は日本が追いついてない点ではあると思います。

 

狩猟や警官が駆除してるって本当?

狩猟

ドイツでは狩猟で年間に犬6万5千匹、猫40万匹が狩られているという事がよく言われます。

これはある動物保護団体が推定値として指摘した数字なんですが、けっこう古い情報なんですよ、たぶん2009年頃だと思います。

2014年と2015年に”猫の狩猟は禁止された”という記述が2つほど見つかったので、今はどうなっているのか、ずっと詳細がわからずにいたのですが、こんな記事を見つけました。

Veröffentlicht am 19. März 2021
Nachdem NRW und BW die Jagd auf Katzen und Hunde im Zuge von Jagdgesetzänderungen weitgehend verboten haben, schätzt PETA die Anzahl der in Deutschland getöteten Katzen noch auf 200.000 Tiere pro Jahr.

2021年3月19日公開
NRW州とBW州が狩猟法の改正に伴い猫と犬の狩猟を大幅に禁止した後、PETAはドイツで殺された猫の数を年間20万頭と推定しています。
※参照:PeTA


つまり州によっては禁止されたので、数は減ったけれど、ドイツ全土で見ると、いまだに狩猟によって殺されている猫が約20万頭いるということでしょう。

これだけで日本の殺処分数を余裕で上回っているわけです。

 

では犬はどうなのか?

警官が街中で年に約1万匹の犬を射殺するとも言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

ドイツの犬
こちらの写真は2011年の海外の記事のものですが、ドイツの警察は1日に25匹の動物を射殺するという内容でした。古い記事ではありますが、2010年9336匹、2009年8429匹と明確な数が記載されていたんです。

この写真はサーカスから逃げたライオンなのですが、狩猟の動画のように、ドイツには狼犬や危険種が街中にいる可能性があるわけだし、警官による犬の射殺処分は、それなりに行われている可能性が高いのではないでしょうか。

犬が射殺されている動画がこちら(閲覧注意)。

他にも、ここ数年内のドイツの動画で、捜査で家に入ってきた警官に愛犬が意味もなく射殺されたという動画や、他にも警官が高速道路で犬を射殺したニュース動画などを見つけることができました。

・保護施設ティアハイムでの安楽死:?
・狩猟による駆除:20万匹?
・警官による駆除?

公表はされていないけれど、これが本当なら日本より殺処分数が多いということになりますが、どう思うかはあなた次第です。

 

ドイツはペット先進国?

ドイツをペット先進国としてあげる理由に、ペットを連れて電車に乗ったり、いろんな場所に連れて行けるからという人が多くいます。

ドイツの町と犬

たしかに日本に比べれば、犬や猫の存在が認められていますよね。

ペットショップでの犬猫の生体販売はほぼなくて、保護施設から引き取る人が多いというのも、日本が見習わないといけない点かも知れません。

保護施設や飼われているペットの環境という点では、ペット先進国と言っていいでしょうね。

ちなみに「ドイツにはペットショップがない。」と言っている人がいますが、それは間違いで、ペットショップ自体はたくさん存在します。

犬猫を販売しているペットショップはここだけのようですが、法律で禁止されているわけでないのです。

ペットショップではなく、保護施設やブリーダーからペットを迎えるドイツのシステムを評価する人も多いですが、その裏でネットでカンタンに購入することが出来たり、違法な輸入販売がギャングの資金源になっていたり、パピーミル問題が起きていたりもします。

これに関しては、いくつかの記事やドイツのニュース動画で確認済みです。

 

ドイツはドイツで問題もたくさんあるのです。

先ほどの狩猟や警官の件もそうですが、保護施設が多いというのも、別の視点からみたら保護しなければいけない動物が多いとも見ることができます。

実際に捨てる人が多いらしいですからね。

犬

保護施設の人によると、長期休暇前にホテル代がもったいないので捨てる人が増えるということですし、クリスマス後に捨てる人も増えるので、クリスマス期間には譲渡をしなかったりするということです。

日本人には考えられないあきれた理由で捨てに来る人もいると言っていた保護施設の人もいました。

保護施設に捨てるならまだしも、ドイツでは毎年夏だけで50,000~80,000匹の動物(犬や猫以外も)が自然に放たれるといった動物愛護団体による記事もありました。

犬は高速道路のパーキングエリアや森の中に縛られて置き去りにされることが多いようです。

木に縛られて捨てられた犬のニュース動画↓

フランスでも木に縛られて捨てられる犬の警告動画を見たことがあるので、あちらの方では、そういった捨て方が多いのかも知れません。

何匹が生き残るんでしょうか?

多くが餓死して死んでしまうという記事もありましたが、これは殺処分に数えられていません。

 

ドイツは免許制(州によって異なる)だから捨てるような人はいない!

動物愛護精神に溢れてるから捨てる人はいない!

という人もいますが、実際は違法販売や飼育放棄が横行しているみたいですね。

 

ドイツ人を褒めたたえる人も多いですが、日本人とは感覚が違うわけですよ。

感覚と言えば、老犬の安楽死もそう。

日本だと、一度飼ったら看取るまで責任も持たない人は酷い人として扱われますが、ドイツには老いたり病気になったり、介護が必要になったら安楽死させるのがペットの為という考え方もあります。

ドイツで老犬を散歩させてると、何人もの人に安楽死させるようにすすめられたといった内容のブログもあったので、そこそこ一般的な考え方なんだと思います。

ドイツの獣医さんのサイトも見ましたが、日本に比べるとかなり安楽死に肯定的な内容でした。

安楽死させる動画として一つ貼っておきますが、詳しいことはわかりませんし、批判する気も肯定する気もありませんので、あくまでも参考資料としてご覧ください。(※一応閲覧注意)

こういった安楽死は殺処分にあたる?あたらない?

どう思いますか?

 

まとめ!日本はペット後進国でも犬猫の殺処分世界一でもない!

猫

日本やアメリカ、中国やドイツなどのペット事情を解説してきましたがいかがでしたでしょうか?

殺処分世界一は、データがある中ではアメリカ

実際には(犬食文化を抜いても)中国が怪しいんじゃないかな?というのが私の見解です。(個人の意見です。中国の方すみません。)

まあアメリカも中国も人口が多いので、どうしても数が多くなるとは思います。

そういった意味ではインドも多そうな気がするのですが、それを匂わす情報はいくつかあったものの、意外と動物保護や福祉の評価が高いんですよ。

そういえば、インドのアニマルレスキューの動画は有名ですよね。

インドのアニマルレスキュー

人口比率で言うと、他にも怪しい国はありますし、ヨーロッパの先進国も流通してる数がすごく多いし、捨てられるペットの数もかなりの数なので、けっこう怪しいんですよね。

イギリスの動物保護団体は、シェルターに保護犬を収容しきれないために1日に21匹の犬を安楽死させているとも言っていますが、これが本当なら犬の殺処分数は日本よりも多いことになります。

そんなイギリスより、放棄されるペットが多いフランスでも、数はわからないものの、安楽死させているという記述はウィキペディアにありました。

フランスは2024年からペットショップでの犬猫の販売が禁止になり、購入に関しても厳しくなると、ニュースで取り上げられましたが、そういった問題や密輸販売などの背景があることが理由だと考えられます。

放棄される動物
※参考:フランスの新聞社「ル・パリジャン」2019年6月の記事

フランスよりもさらに飼育放棄の多いイタリアスペインも、殺処分はしない方針のようですが、かなり問題があることは明白です。

イタリアは2021年8月のLOVE FERPLASTのニュース記事によると、6月だけで捨てられた犬猫が15万匹いたらしいです。

ちなみにパキスタンでは、毎年日本の殺処分数より多い5万匹の犬を路上で射殺しているという国際動物保護機構のデータがありました。

動画もあるのでかなり信憑性は高いでしょう。

まあ調べているといろんな国がありましたよ。

でも数だけで単純に比較はできないな、と思いました。

何をもって殺処分とするのか?

野良犬

ガスや注射や射殺だけが殺処分でしょうか?

老衰しただけで安楽死を選ぶのはどうでしょうか?

趣味の狩猟で猫を狩る人も多いみたいですが、駆除だからOK?

食べたり煮込んでエキスをとるのは?

イタリアは殺処分はしないとしているものの、捨てられた犬が交通事故に遭う確率は多く、80%が飼い主を待ち続けて餓死するという記事がありましたが、本当なら間接的な殺処分みたいなものですよね。

数はわかりませんが、捨てられてる数からすると、かなり多そうだと思いませんか?

またイタリアには公的なシェルターがあるものの、収容できる野良犬は3割程度で、虐待レベルの扱いだと訴えてる記事を見つけたりもしました。

他にも子猫が生まれたら、飼い主が当たり前のように処分するのが、田舎の風習のような国もありました。

子猫

殺処分はしないけど、病気やケガをした野良が多い国は幸せ?

まったく比較できないですよね。

 

また、日本はペット先進国だ!とは思わないですが、自分としては、後進国だと蔑むほどでもないのかなと思いました。

動物愛護系の人ほど、日本を悪く言って海外を褒めたたえるスタイルの人が多いのですが、それはあまりいいように思えません。

そもそも人口に国土、文化や歴史、経済に環境、飼育率などまったく違うのに、その国のいいところだけ見て比較するのが間違っていますよね。

日本は土地が狭く人口密度も多いので、ペットといい環境で共存していくのは難しいかも知れません。

みんなが共存を目指しているわけでもないですしね。

そんな中で、ペット産業のことなども考慮し、確実に殺処分数も減らしながら、少しずついい方向に向かってきているのではないでしょうか。

ペット先進国と言われる国のルールを、そのまま日本に当てはめても、それはそれで問題が起きるでしょう。

ペットショップで生体販売をしていない(少ない)国だって、けっこう問題を抱えてますよね?

あくまでも個人の考えですので、それぞれ考えてもらえたらいいと思います。