映画

アラフィフになって「男はつらいよ」にはまる。映画もアラフィフだった。

寅さんイメージ

こんにちは、アラフィフ男のたくぞうです。

公開から50周年の映画「男はつらいよ」に、なぜか今はまっています。

ちょうど50周年だからなのか、YouTubeに上がってたワンシーンをいくつか見ていたら、ちょっと興味がわいてきたんです。

 

もちろん映画「男はつらいよ」の存在は小さいころから知っていました。

でも私たくぞうの周辺では、話題になることもなかったので、今まで1作品も見たことがなかったんです。

正直あまりかっこよくないし、出てる人も古い感じがして興味がわくことがありませんでした。

今更みるにしても、全部で48作。

ちょっとしんどいような気もします。

 

テレビドラマでも、そこまで続くのってすごいですよね。

ギネスに登録されてるようなことも書かれてました。

というか、映画の前にテレビ版が26話あるので、全74作というのが正しいのかもしれません。

 

とりあえず1作だけ見てみようと、YouTubeに300円課金して見てみました。

なるほど、たしかに想像通りでありつつも、思っていたのとも違った感もある。

48作も続く意味を、もう少し見てみたいと思いました。

 

役者さんの演技の中に、昭和の懐かしさを感じたのもあると思います。

現代とは、えらく違うと感じながらも、本質は変わらないとも感じるわけです。

勝手なイメージでは、寅さんはもう少し利口だと思っていたのですが、けっこう言うことが無茶苦茶で乱暴者です。

啖呵売(たんかばい)がめちゃくちゃうまいのかとも思っていましたが、それなりにうまい感じはするものの、稼ぎは大したことなさそう。

2作目まで見て、やっぱり面白そうなので全部見ることに決めました。

Amazonプライムだと定額500円/月で全作見ることができるので、YouTubeからそっちに移動しました。

Amazonプライムビデオで松竹チャンネル(松竹映画のチャンネル)が無料期間だったんです。

男はつらいよのお決まりのながれ

基本的には、そろそろ寅さんが帰ってくるころだと噂してたら帰ってくる。

旅の途中でマドンナに恋をして、柴又で再開。

こいは実らずフラれてまた旅に出る。

おおまかには、毎回そんな流れになります。

 

振られるといっても、告白して振られるわけではないんですよね。

最初の方はマドンナに好きな人がいることに気づいて去っていく、というのが多いわけです。

でも何作目からか、チョット変化が出てきます。

振られたわけでもないのに、身を引いたり、好かれてるのに身を引いたり。

なんなら好かれてる方が多いかも知れません。

 

おちゃらけてちょっかいは出すくせに、いざとなると引いてしまう性格のようです。

近所もロケ地になってました。

今でちょうど半分の27作目まで視聴しました。

「 浪花の恋の寅次郎 」

松坂慶子がマドンナです。

松坂慶子といえば、物心ついたときに、いちばんきれいな女優として人気だったのを覚えています。

そして舞台は大阪。

私たくぞうが散歩で歩く、通天閣のあたりも出てくるので、不思議な気分です。

松坂慶子が新世界の安旅館から早朝にタクシーを拾って、帰っていく場面ですが、いまでは同じ場所からあべのハルカス(下の画像の右上)を見ることができます。

動物園前
上:劇中から引用、下:2019年8月

この場所は、ジャンジャン横丁とトンネルの間を東に向かうとあります。

 

安旅館の息子である芦屋雁之助と別れるシーンですが、大阪地下鉄(現メトロ)堺筋線の恵美須町駅の階段を寅さんが下って行くのは感慨深いとしかいいようがありません。

恵美須町駅3番出口
上:劇中から引用、下:2019年8月

1981年の作品ですから、約38年経っているわけです。

上:劇中より引用、下:2019年8月、奥に見えるのは浪速警察署です。
通天閣
左:劇中から引用、右:2019年8月

今までにも、いくつか何らかの映画やドラマのロケ地に行ったりしたことはありますが、なんかわからないけど重いです。

現代社会とのギャップを急激に感じたからでしょうか。

男はつらいよを見て凹むことも

時代背景もあるのですが、定職にも就かず、嫁さんをもらっていない寅さんに対して、おいちゃんおばちゃんがいう言葉に、私たくぞうも傷つくことがあります。

おいちゃん
「いい年をして、嫁ももらわずにフラフラしてりゃ、まるで野良犬じゃねえか。」

おばちゃん
「40過ぎて独身なんてのはねぇ、みっともないだけなんだよ。」

 

おいちゃんおばちゃんは本当に寅さんのことを心配していて、この言葉は愛情の裏返しなのですが、心の奥に突き刺さりました。

私たくぞうはこれからの人生において、何回もこの言葉を思い出すことになるでしょう。

そう、私たくぞうはみっともない野良犬なのでございます。

アラフィフの野良犬

22年ぶりに「男はつらいよ」新作、主演は渥美清

もちろん主演の渥美清さんは1996年の8月4日に他界されていますが、2019年の12月に「男はつらいよ」の新作が公開されるようです。

どういうことなんでしょうか?さっぱりわかりませんが、楽しみですよね。

アメリカでは「アラジン」のウィル・スミスが演じるジーニーが100%CGだったり、「ジェミニマン」という映画でも若い頃のウィル・スミスをフルCGで再現していたりと話題ですが、まさか寅さんがCGというわけにはいきませんよね。

 

映画もそうですが、寅さんの妹さくらの息子の満男(吉岡秀隆)が、ちょうど50歳なわけです。

1作目の最後に生まれてました。

ちょうど満男役を吉岡秀隆さんが演じはじめたのが、先ほどの27作目 「 浪花の恋の寅次郎 」 でもあります。

吉岡秀隆さんといえば、北の国からの純でもありますが、そのシリーズが開始したのも1981年だということらしいです。

 

とにかく公開する頃には全48作観終っているはずなので、初日に見に行きたいと思います。

柴又にも行ってみたいな。

まとめ

ハッキリ言って、今ものすごく寅さんに影響されています。

今やってる仕事って、パソコンがあればいいので、寅さんみたいに旅をしながら生きることもできなくはないんですよね。

猿岩石と大沢たかおの深夜特急に影響されてバックパッカーをやっていた過去もありますし、寅さんに影響されて日本を旅することも、十分にありえるわけです。

できれば、今やっている仕事を、もうちょっと安定させたいので、そうなったら計画を立ててみようかと思います。

 

なぜ寅さんにはまったのか

私たくぞうが、なぜ今になって寅さんにはまったのか?

最近ちょっとわかりました。

それは8作目の寅次郎恋歌です。

 

想像してください。

旅をしているときに、道に迷い、夜になって一軒の農家を発見。

庭にはリンドウの花が咲き乱れ、明かりがついた食卓で子供のいる家族のやり取りが。

これをみて、人間の姿はこうあるべきだと思った。

 

普通の人は、そんな旅ができていいなと思うみたいです。

家族側の人なんです。

 

でも寅さんは、もちろん旅人側。

私たくぞうもそうです。

 

当たり前の生活を知らずに死んでいくわけです。

その時代は少子化問題もなかったし、まだバブルもはじけてない。

でも寅さんはそんなふうに感じていたわけです。

 

最後に妹のさくらに、自分のように旅をしてみたいと思ったことがあるか?と尋ねます。

さくらは「あるわ。」と答えます。

寅さんは、妹にも憐れに見られているんだと思い、言葉に詰まりますが、さくらは自分がいつもお兄ちゃんを心配してる気持ちをわからせてやりたいというようなことを言ったので、ちょっとホッとするわけです。

 

この話は11作目の忘れな草にも続きます。

浅丘ルリ子演じるリリーが、夜汽車から一軒の農家の明かりを見て涙が出る話。

寅さんも共感して、ふたりで自分たちの人生はあぶくのようだという話になります。

 

でも寅さんには柴又に自分を大事に思ってくれる、家族がいます。

親にも恵まれなかったリリーからすれば、本当にあぶくのような人生は自分だけ。

リリーは寅さんに惚れ、その中の一員、夜汽車から見えた家の明かりの中の人になれるような気持ちもあったのでしょう。

酔っぱらってとらやを訪ねたときの寅さんの対応が、期待と違ったことで音信不通に。

その話は、リリーが寿司職人と結婚して、明かりの中の人になれたという終わり方です。

その後も15作、25作、最終の48作でリリーとして登場するのですが、それはまた別の話。

 

NHKドラマ「少年寅次郎」がはじまる

男はつらいよの寅さんの少年時代を描いたドラマ「少年寅次郎」が2019年10月19日から全5話ではじまりました。

母親役に井上真央。

さくらである倍賞千恵子の母親だと考えると変な気分ですが、「永遠の0」につづいてなかなかいい感じです。

そして少年時代の寅次郎がイメージそのままで最高です。

 

時代は昭和11年、2.26事件の前夜に、芸者と父親の間に生まれた赤ん坊が家の前に捨てられています。

そんな子供だから、周りに噂されても強く生きていけるようにと、御前様につけてもらった名前が寅次郎。

母光子は、実のこと分け隔てなく愛情を注ぎ、寅次郎を育てていくわけです。

 

後付けですが、映画への伏線がどのような形で出てくるのかも見所になってくるでしょう。

なんとなくですが、寅さんが女性に惚れやすいくせに、好意を寄せられると逃げてしまうのも、すでに母への愛情が原因なんだろうと思ってしまいました。

マドンナがお母さんと重なるからうれしいし振り向いてほしい。

でも男女の関係をのぞまれると、引いてしまうということなのでしょうか。

 

映画ではほぼ語られなかった少年時代だけに、気になることがたくさんあります。

どうなっていくのでしょう。

 

ひとつ残念なのが、父親役とおいちゃん役の役者さんがイケメンすぎることです。

小奇麗すぎるというか、とくにおいちゃん役の人は、26歳らしいのですが、少年にしか見えませんでした。

 

映画とつじつまが合わないことも、いろいろ出てきそうですが、とにかく1話はよかったです。

NHKって良いドラマをつくるんですよね。